コンテンツへスキップ

宇宙論のブレーン仮説とは

宇宙論のブレーン仮説は、私たちが住む宇宙は、より高次元の空間に浮かぶ「膜(メンブレン)」のようなものだという考え方です。この「膜」のことを、英語で「ブレイン」と発音するため、ブレーン仮説と呼ばれています。

ブレーン仮説の基本的な考え方

ブレーン仮説では、宇宙がたった3つの空間次元(縦、横、高さ)と1つの時間次元でできていると考える代わりに、もっと多くの次元が存在していると仮定します。 私たちの宇宙は、その高次元空間の中に浮かぶ、ちょうど1枚の薄い紙のようなものだというイメージです。

なぜブレーン仮説が考えられているのか?

この仮説が注目される主な理由は、現代物理学の二つの大きな問題、「重力」と「次元の数」を説明できる可能性があるからです。

1. 重力とブレーン

ブレーン仮説では、電磁気力や強い核力、弱い核力といった力は、私たちの宇宙(ブレーン)の中に閉じ込められていると考えられています。しかし、重力だけは、ブレーンから漏れ出して、高次元空間を自由に動き回れると考えられています。

これは、重力が他の力に比べてとても弱い理由を説明できるかもしれません。私たちの宇宙(ブレーン)で感じる重力は、高次元空間に漏れ出している重力の一部に過ぎない、というわけです。

2. 次元とブレーン

ブレーン仮説は、なぜ私たちが3次元しか認識できないのかを説明しようとします。私たちが住むブレーンが3次元の膜であるため、他の次元は非常に小さく、あるいは特殊な形をしているため、私たちは直接感じることができないと考えられています。

身近な例で考えてみよう

ブレーン仮説を理解するための簡単な例を挙げます。

もし私たちが2次元の生き物で、1枚の紙の上に住んでいるとします。 私たちは、紙の上を前後左右にしか動けず、紙の外(上や下)の3次元空間を認識できません。

しかし、もし紙の外から3次元のボールが近づいてきて、その影が紙の上に映ったとします。2次元の生き物は、その影が突然現れたり消えたりするのを不思議に思うかもしれません。

この「影」こそが、高次元から私たち3次元の宇宙に漏れ出してくる、何らかの現象や力(例えば重力)を想像するのに役立ちます。

まとめ

ブレーン仮説は、私たちが住む宇宙を、高次元空間に浮かぶ「膜」のような存在として捉えることで、重力がなぜ弱いのか、そしてなぜ私たちの宇宙が3次元に見えるのかを説明しようとする、宇宙論の興味深いアイデアです。